2015年10月30日(金曜日)

LibrePCリモート版を作ってみました

カテゴリー: - ookubo @ 13時23分02秒

顧客サービス部の大久保正彦です。前回のエントリーに引き続き、「LibrePCプロジェクト」で現在進めている取り組みの一つをご紹介します。

画面転送ならもっと気軽

LibrePCプロジェクトの目的は、OS部分からオープンソースソフトウェアを用いて、自由で気軽に使えるデスクトップ環境をユーザに提供することです。この考え方に基づくと、通常の、物理的なパソコン (ハードウェア) 1台1台にUbuntuなどのOSをインストールしてLibrePCに仕立てるやり方の他に、みなさんが今お使いのパソコンやスマホ・タブレットのそのままの環境から、もっと気軽に、LibrePCを使える仕掛けがあってもいいのではないか?と思いつきました。いわば、画面転送で提供する『LibrePCリモート版』です。

リモート接続のプロトコルとしては、VNC (Virtual Network Computing) やRDP (Remote Desktop Protocol) が代表的で、LibrePCリモート版ではRDPを採用しました。RDPはWindowsの「リモート デスクトップ接続」で用いられているプロトコルで、最近のWindowsにはRDP接続ツールが標準装備されています。したがって、RDP採用の最大のメリットは汎用性。普及率最大のWindows環境から特別なソフトのインストール無しに、すなわち既存のパソコン環境はなにも変えずに、LibrePCリモート版へ簡単に接続できるという点になります。

Windows 10環境からLibrePCリモート版に接続した画面

いわゆるXRDPサーバを作る

LibrePCの現時点のOSであるUbuntuを、リモート接続可能なXRDPサーバにすることは、私としては初めて。ウェブを参照してかなり試行錯誤しましたが、おおよそ下記のようなレシピで、RDP接続用のLibrePCを構築できました。『LibrePCリモート版』 では、1台のLibrePCパソコンに対して複数ユーザが接続し、各ユーザが同時に独立した画面・環境を利用できます。

さらに、弊社では社内にActive Directoryサーバ (AD) が動いており、LibrePCでのユーザ認証をこのADに委ねる仕掛けも今回取り入れました。この構成は、【物理的にパソコンを増やさずにLibrePC (Ubuntuベース) のメリットを享受したい企業等のお客さま】に適した、提案システムの骨格になると考えています。デモンストレーションを希望される方はぜひ弊社 (アイクラフト) へ、お問い合わせください!

P.S.

ちょっとした内情を書くとしますと、社内デモ環境としてRDP接続可能なLibrePCを用意し、まず第一に社内スタッフからLibrePCの使用感を広めたい、という思いもありました。数十人規模の組織の中でも、あることに関する実感の伴う共通認識をスタッフが持つというのは、なかなか難しいですから……。

レシピ: Ubuntu-MATEをXRDPサーバ化してActive Directory認証を組み込む方法

[1] XRDPサーバを準備
  1. XRDPサーバにするパソコンにUbuntu-MATE 14.04.2LTSをインストールする。
  2. X11RDP-o-Maticをコンパイルする。
    • 2つのパッケージがインストールされているかを「$ dpkg -l xrdp x11rdp」で確認。もしx11rdpが入っていないときは、原因は謎なのですがdebパッケージは生成されている場合もあり、「./packages/x11rdp/」配下の「x11rdp_XXXXXXXX.deb」をdpkgでインストールする。
    • MATEをそのまま使うため、「$ sudo ./RDPsesconfig.sh」は実行しない。
  3. 日本語入力環境をインストールするため、「$ sudo apt-get install fcitx-mozc」を実行する。
  4. リモート接続するユーザのホームディレクトリに「run_im fcitx」という1行の内容の「.xinputrc」を保存する。かつ、新規ユーザ用として「/etc/skel/」へ同様のファイルを保存する。
[2] Active Directory認証を追加
  1. Active Directoryで作成したホームディレクトリをUbuntuでマウントする方法 - 獺のIT備忘録 に従って、「具体的な設定」の「1. Winbind」を行う。弊社の実験では「2. ホームディレクトリにマウント」はまだ行っていません。
  2. うまくいけば、XRDPサーバへのRDP接続やssh接続でのユーザ認証が、ADサーバを参照するようになります。

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