クーデター下のミャンマーから ― 2021年2月6日

ニュース

2021.02.11

クーデター下のミャンマーから6日目

アイクラフトのミャンマーのスタッフから、現地の状況について続報がありました。
報告を原文のまま掲載いたします。
※ 5日目の報告はございせんでした。


前日の夜8時頃に丁度日本の方から安否のご連絡をただいてる頃に始まる鳴り物とクラクション、日本の方もこの騒音を聞かれ、そんなにうるさく騒いでるんだ、との感想。
この騒がしさは場所によって差があるそうで、家の近くの交差点は東北側からダウンタウンに入る道路があり、いわゆるダウンタウン入り口のポイントの一つで、鳴り物やクラクションが多くみられることが判明、ヤンゴンの外れに住んでいる親戚に聞いても、近隣では何もないそうです。
軍関係者と結婚してダウンタウンにある軍の官舎に住んでいる姪っ子に聞くと、まったくこういう騒動は見えないし、全く聞こえても来ないという、軍の関係者が居住する近くでは、怖くてできないのが本音でしょう。

日本企業合弁事業解消発表

日本の方が情報は早いと思いますが、キリンホールディングスがUMEHL(Union of Myanmar Economic Holdings Public company Limited)との合弁事業解消の発表を行ったというニュースが流れています。
この事業はキリンホールディングス59%、 UMEHL41%の出資率で事業を開始、主な事業としてミャンマーでキリン一番搾りを製造販売していました。昨年UMEHLに利益配当される利益が軍関係などに使用される恐れがあるとして、利益配当を凍結していたという経緯があり今回UMEHLとの合弁事業解消を余儀なくされたことだと思われます。
この事業模索時にキリンホールディングスの担当者の方がミャンマーに進出する前に、ある日本料理店の社長に相談されていました。詳細を書くことは控えますが、日本料理店の社長は的確なお答えをされていたことを覚えております。

UMEHL(Union of Myanmar Economic Holdings)

軍政権との付き合い方の一つになりますが、
UMEHLはNLD政権下においては、現役軍人及び退役軍人で組織されているということ、欧米諸国から一部の制裁解除がされていないなどもあり規模を縮小せざる得なかった企業の一つです。
UMEHLは退役軍人により組織され、軍人が退職後に持ち株を購入する仕組みになっています。ミャンマー人はUMEHLのことを” ウーパイ(UPAI)” という呼称を使います。

UMEHLは軍事政権時に一つの財閥会社として成長していった会社です。
ホールディングスの名称のとおり、傘下企業の事業は多種に及びます。
主にミャンマービール製造販売、銀行(Myawaddy Bank、テレビ局、消費商品販売、農水産事業、鉱山事業、石油事業(Myawaddy Trading ) などが多岐に事業展開しています。
余談ですが、ミャンマーではMyawaddyという会社名は軍関係だけが使えます。

UMEHLは鎖国時期、政府の代わりに海外との取引の主な会社として成長していき、退役軍人、現役軍人も関係していることから、ミャンマー国に大きな力を持っていますので、外国企業がミャンマー側のパートナーとして選択することも多々あります(多くは中国企業です)

今後軍事政権には再度登場してくる企業と思われますが、国内企業としての大きな力及び軍との関係から強権的な部分もありますので見極めも大切です。

市街地

ダウンタウンを探索していくと、車と人の往来は通常の半分ほどで、車の渋滞などもなく、やはりまだ事務所を閉鎖している会社などがあるのでしょう、
日本企業とミャンマー企業の合弁で建設されている建設事業も建設自体がまだ止まったままになっています。
シャングリラホテルの玄関は閉鎖(このホテルはダウンタウンの中心部にあるために、以前数回爆弾など仕掛けられたりした経験があり、またデモ隊の乱入を防ぐためでしょう)、ショッピングセンターにも人はまばらで、タクシーの行列は相変わらず、市庁近辺を探索してたところ、近くからの撮影は危険があるかもしれないとのことで、道を挟んだ場所から市庁をカメラで撮影している2人組と話すことができました。

近くに行けないの? と聞いたところ、

“怖くて行けないよ、軍に捕まるかもしれない、新聞社から頼まれて数日写真撮影してるけど、あまり変わった様子はないから別の場所に行きます。
写真撮っても大丈夫だけどあなた達外国人は気を付けてねー” “デモが始まっている”
といって、去っていきました。

軍事政権時は軍を撮影することは禁止されていたため、今でも軍人を撮影すると捕まるという恐怖は持っているということでしょう。
デモが始まっているというのも気になりますが。