クーデター下のミャンマーから ― 2021年2月8日

ニュース

2021.02.11

※ ミャンマーの続報は、アイクラフトJPN株式会社(弊社グループ会社)のHPにて更新しております。
アイクラフトJPN株式会社のHPは こちら 。

アイクラフトのミャンマーのスタッフから、現地の状況について続報がありました。
報告を原文のまま掲載いたします。


朝8時頃からまた始まった、クラクションと鳴り物、小規模のデモ隊の行進が通るたびに呼応する車のクラクションと鳴り物と沿道に立つ人たちからの拍手、今日一日中継続され、騒音により、電話もよく聞こえず、テレビの音量も上げないと聞こえない始末。その為に苛立ちや、ストレスを感じるようになってきています。
日本でもすでに報道されていると思いますので、デモ隊などの詳細は省略いたします。

NLD応援しなければ人間じゃない?

家族と話していると、フェイスブックでの投稿に、『アンサンスーチー氏を助けよう、この国の民主化を止めてはいけない、軍事政権をやめさせよう、NLDを応援しよう』
こういう投稿はいいのですが、NLDを応援しない人達に対する批判も始まっています。
『自分に関係ないと思っている人、NLDを応援しない人は人ではなく、ミャンマー人でもなく犬と同じだ』という投稿まであるとのこと。
こういうことが原因なのか、鳴り物を鳴らす行為は群集心理とも思われます。
ある近隣の人曰く、みんなやってるからやっている、面白いからやっているという答えが返ってきたこともあります。

昨日 ヤンゴン地域に対しても、夜間外出禁止令(午後8時から午前4時の間の外出禁止)及び公共の場での5人以上の集会禁止令が発表されました。
今日の予定では朝9時よりデモ隊行進が始まるという情報もあり、デモ隊に対処するための発表だと思われます。
現政府が沈静化をはかるために、違反者を拘束ができるように発表したものでしょう。

新政権と旧政権の違い

この政権は前政権の経済政策などをそのまま引き継ぐことを発表しています。

前軍事政権時とNLD政権時の大きな違いは、NLD政権時の政策決断が非常に遅かったことです。

外国企業がミャンマー事業に進出する際に、多々段階を踏んで許可を取得していきますが、NLD政権時には官僚と閣僚の温度差が大きく(指示をする閣僚の経験値が少ないということも原因です)、政策決定が遅いために、政府実務が遅延、中間管理職が上司に対して進言できない(進言して、失敗した時には辞職も余儀なくされるため)などがあり、外国企業に限らず、国内企業事業の進行に大きな影響を与えていました。
5年の月日が、旧NLD政権に経験をもたらし、少しずつですが改善されてきたのも事実です。

今回の政権は軍事政権(発表では1年限定)ということで、今後この政権下において各省庁ではトップダウンが行われると思われ、政策決断は早くなる可能性があり、進出企業の環境改善や、経済政策改善もされていくと思われます。

日本企業の今後の対応

私見及び繰り返しになりますが、軍事政権との付き合い方として、日本政府は旧軍事政権にも旧NLD政権にも太いパイプを持っています。
特にテインセイン氏政権時代の実績のある経済関係閣僚2人が再就任し、経済の再構築を図ろうとしています。この二人の閣僚とは日本政府も大きなパイプを持っています。

欧米諸国が仮に経済制裁を行った場合の影響としては、投資、貿易などで言えば30%くらいの市場を中国が握っており、残りすべてを欧米諸国が握っていることでもなく、
中國、東南アジアとの関係性を主体としているミャンマーにとっては大打撃にならず、中國、東南アジアとの関係性を保つことで、仮に欧米企業が撤退したとしても、中国企業、東南アジア企業で穴埋めできると判断されています。

日本政府も経済関係を完全に断つことをしないと思われ、一年という限定的かもしれませんが、この1年の間に日本企業は新事業だけではなく、欧米諸国の撤退した部分の事業参加も可能になると思われます。
勿論、このことをチャンスと思っている他国企業も多く(特に中国企業、あるいは他国企業との競争にもなるのは言うまでもありません。

余談ですが、NLD政権時に撤退をした知人の外国企業から連絡があり、停滞している事業の情報、主な実務閣僚の調査、新事業調査などを行おうとしています。