クーデター下のミャンマーから ― 2021年2月14日

ニュース

2021.02.17

(▲画像は不買運動のビラです。)

※ ミャンマーの続報は、アイクラフトJPN株式会社(弊社グループ会社)のHPにて更新しております。
アイクラフトJPN株式会社のHPは こちら 。

アイクラフトのミャンマーのスタッフから、現地の状況について続報がありました。
報告を原文のまま掲載いたします。


若い人達の力の結集

今週もデモ隊参加者は増えていき、各地で多くなっており、デモ隊の中心が若い人達が中心になっているのが特徴です。
若い人達が英知を集め、可能なことは全てやると見て取れます。
この若い人達の結集された力というのは、大きな成果を上げています。
例えば大きなポスターを一晩で作成して多くのデモ隊が使用し、自主ボランティアの人達がマスクを配ったり、水を配ったり、或いはごみ袋を持って道路にごみを投げ捨てないようにと気を配っています。
デモ隊行進もバラバラではなく、自分たちの主張を全員で合唱しながら行進をしていきます。
若い力が結集され、仲間との連携を取るために、Google Mapで各デモ隊に情報拡散し、フェイスブック遮断対応としてVPN使用、Bluetoothの使用方法など、一気に拡散されたことにも大きな影響を及ぼしていることが見て取れます。

デモ隊はヒーロー?

デモ隊が通るたびに沿道にいる人達が、拍手でデモ隊を讃えています。
さながら、戦争に赴く或いは戦勝凱旋を讃えているようにも見えます。
ただ、デモには必ず出現してくるのが、参加者の表現の違いです。
デモ隊は若い人達主体のデモ隊、弁護士達のデモ隊、病院関係者のデモ隊、政府関係者と思われる人達、警察関係者と思われる人達の参加など多種多様で、自分たちの国に対し軍政への逆戻りをさせないために、自分たちの意見を主張している人達の参加が殆どだと信じています。
ただ少しがっかりしていることとしては、デモ隊の中には、自分たちがヒーローになっていると勘違い(?)の人達、何でも自由にやっていいと思っている人達の中にはビキニ姿、ウェディングドレス、筋肉自慢の集団など多岐に及びます。
仮装行列?と思われるデモ隊もいるようです。
ここで感じるのは、毎日夕方6時頃にはデモ行進もなくなりますが、6時過ぎの街中の雰囲気が、毎年行われる水祭り期間(毎年4月に行われるミャンマー新年のお祭りの4-5日間)の夕方の雰囲気に似ているということです。
群衆が朝から騒ぎ、疲れ果てて各自が帰宅の途につくことで、夕方に静けさが戻ってくるというような街中が嵐の後の静けさという感じです。
コロナの影響で昨年の水祭りもなく約1年の自粛、自宅待機などのうっぷん晴らしをこのデモに参加に参加することで発散している人達も多くいるようにも見えます。

魔女狩り

2月12日はアンサン将軍の生誕日 (Union Day) を祝い、祝賀に伴い恩赦で2万人以上が釈放されました。
噂が噂を呼び、この釈放された人達が各地で再度罪を犯す可能性があり、各家とも厳重な注意をすること、特に戸締り、ノックされてもドアを開けないように、また放火の恐れがあるから気を付けるように等々の話が広まりました。
また、これに乗じて自警団と称する人達が出現し、自警すると称して軍関係で働くスタッフを探し出し、暴力行為を行ったという事件が数件発生しています。
夜外出禁止時間帯に通行していた人(軍関係者以外はこの時間帯に出歩けないはずという理論だそうですが)を尋問(尋問内容は軍党の人間なのか、或いはNLD支持者かなどを聞くそうです)し、全くどちらの政党にも関係がない人が暴力行為をうけたという事件も発生しています。
NLDでなければミャンマー人ではないという表れでしょう。
この件と関連するかどうかわかりませんが、夜10時頃外から大きな声がし眼下を見てみると、十数人の男性が集まっています、中には棒を持っている人もいて、何事かと観察していたら、川を指さして『あそこに見える、川に逃げた!あそこにいるはずだ』、などと声を上げています。おそらく不審人物を見つけ追っているのでしょう(江戸時代の捕り物みたいなのですが)、 逃げている人が凶器を持っているかもしれませんが、追跡者たちの中に棒を持ってきているということはそこで暴力行為が発生しやすいことは確実です。
聞くところによると捕まった人は有無言わさず暴力を受けるそうです。不審者がいたとして、警察を呼ばないのも不思議なのですが。。。

ミャンマー軍隊

ミャンマーでは徴兵制はなく入隊希望者を募っています。
軍内上級階級の一部の子息の中で幹部候補生学校に行き幹部候補として育成される人達もいます。
一般軍人は自主入隊以外に、軍が軽罪の人達(違法薬の運び屋など)に刑に長く服するか、或いは軍務期間契約(軍が契約を無視することが殆どだそうですが)を締結し、軍務につくかという選択肢を与え、軍人を募っていることもあります。
軍と契約した軽罪の人達は軍に服務するものの、刑が減刑され自由を少し手に入れることができることで、そのまま軍に所属していく人たちも多いのが実情です。こういう人達はよほどの功績がない限り昇進はできず一兵卒として扱われています。
軍関係者としてこのような人達を軍に加担する人達として世間は見るようになっているのも現状です。

会社機能マヒ

政府関係省庁、各自治体、銀行、会社など業務をしている人達がデモ隊に参加するために、通常業務実務ができずに各機関の業務がマヒしてきています。
ヤンゴン市内及び各地で、デモや出勤拒否の運動に参加した公的機関の職員等を夜間に拘束する事案が複数発生、政府は一般銀行も含む主要政府機関などのスタッフに実務につくように促していますが、未だに効果はなく、デモに参加するので出勤しない、デモ隊に合うのが怖いから会社に行かないなど様々で、今後更に経済もマヒしてくることでしょう。
ミャンマーでは政変及びデモが発生していることで、影響が出始めているのは日雇いの人達の収入です。建設自体を止めているなどなどの影響で、建設現場に限らず日雇いで働いている人達の収入がなくなり、或いはデモに参加することでその日の収入はなく、銀行業務が滞りお金の移動が容易でないなども加わり、その日の食事にも影響している人も多くなるという、痛し痒し、の現象が起きています。
この政情の中、会社オーナーの指針にもよりますが、月収就労者含む就労者の給料は満額もらえるのだろうか?会社経営者としては、会社は開けたいけどスタッフは来ないので実務に支障がある、日割り計算での支給にするのか、満額支給する方がいいのかなどの悩みもあるみたいです。政府補償は行わないと思いますし、経営にも大きな影響が出ます。

軍の移動開始とインターネット遮断2月14日夜より

夜時々軍の車が通ると、民家から悪魔払いの意味で鳴り物がなり始まるのですが、昨晩はいつもより多めの軍車両が通っていたためか、鳴り物が始まらず、数件の家は電気も消して静まり返っていました。自分の行為を軍に見つかりたくない、軍につかまりたくないという恐怖感があるのでしょう。
昨晩から移動している軍車両がどこに配置されるのかわかりませんが、ヤンゴン出入り口のポイントを抑えに行ったのかもしれません。
やはりインターネット遮断され朝9時より使用可能になりました。
噂では夜12時より朝9時までを遮断するとのことですが、様子見になります。
おそらく遮断する時間帯に各インターネット会社及び携帯のキャリアーに対して、検閲などの設定が行われると思われます。