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アイクラフトが受注製造した模擬カルテシステムが優秀賞を受賞しました!

ニュース

2022.01.05

こんにちは。広報担当の中村です。
先日、アイクラフトが神戸大学医学部附属病院看護部様より受注した、看護学生の臨地実習用模擬カルテシステムが「ラーニングイノベーショングランプリ2021」において優秀ラーニングイノベーション賞を受賞しました!
ラーニングイノベーショングランプリとは、高等教育機関(大学・大学院・高等専門学校等)発の革新的なラーニングテクノロジーを世に広めるために始められた大会です。

「ラーニングイノベーショングランプリ2021」
https://ligp.gingerapp.co.jp/

この模擬カルテシステムは、実際の臨地実習に近い学びができるだけでなく、現実社会では不可能な患者情報提供範囲をコントロールできることや学生と指導者のインタラクティブな学習環境が評価され、受賞に至りました。
今回は、このシステムについてご紹介したいと思います。

神戸大学医学部附属病院看護部について

神戸大学医学部附属病院は、国立の大学病院、特定機能病院として医療の発展と社会に貢献されています。その中にある看護部では、「患者中心の看護」をビジョンに、患者さんにとっての最善は何なのかを考え、倫理観を持って看護を提供することを目指されています。

看護師個々の実践能力の向上に力を入れられている同病院。コロナ禍で看護師を目指す学生が臨地実習を行えない状況に危機感を持ち、一早く本システムの開発を始動されていました。

コロナ禍で臨地実習を実施できたのはたったの2%…

2020年度は新型コロナウイルス感染症拡大のため、多くの教育機関で看護カリキュラムに定められている臨地実習を実施できませんでした。日本看護系大学協議会の報告によると、実施できた機関はなんと全体の2%。
「新型コロナウイルス感染症の終息までには年単位の時間を要する。看護師を目指す学生たちに適切な学びの場が提供できない。どうにかできないか。」と立ち上がった神戸大学医学部附属病院看護部様。2020年度に学内で構築して実装したシステムをより汎用性高くリプレイスすることとなり、アイクラフトが臨地実習に代わるシステムを再構築することになりました。

臨地実習に代わる模擬カルテシステム

神戸大学医学部附属病院看護部様と何度も打ち合わせをし、臨地実習に代わるシステムとして模擬カルテシステムを再開発することになりました。
このシステムの機能は以下のようなものです。

  • 実際の臨床に添った模擬患者情報の登録・閲覧
  • 看護ケア計画・看護記録・資料(PDF)の提出
  • 学生の提出物に対して指導者のコメント送信
  • 模擬患者情報の公開範囲の設定

開発した模擬カルテシステムは以下のように使用されています。

本システムを開発するにあたり、重要視した点は学生と指導者が相互にコミュニケーションできるということ。
与えられた課題に対して学生が黙々と学習を進めていくのではなく、指導者からのフィードバックがあることで学生の学びを臨地実習に近づけることが可能となりました。
また、本システムでは患者情報の公開範囲を設定できるという点で、画期的です。
当たり前ですが、これは実際の臨地実習ではできません。
学生の学習内容や実習期間に合わせて患者情報公開範囲を調整することで、一人一人の学生に合わせた柔軟な実習経験を提供できます。

システム導入後の効果

システムを使用したある大学の学生が提出した自己評価では、臨地実習で学習目標としていた53項目中48項目において80%以上達成できたという結果になりました。
大学の立地や地域の医療体制によって起こってしまう学生の臨地実習環境の地域格差問題。
神戸大学医学部附属病院看護部様は、こういった格差解消のためにも本システムが広く使われるように動き出しています。

神大病院様の模擬カルテシステムについての問い合わせ先はこちら
株式会社神陵文庫(システム販売代理店)

また、オリジナルシステムの開発については
https://www.icraft.jp/contact/
までご連絡ください。
アイクラフトでは丁寧なヒアリングを通して今後もベストなシステムを開発します!

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