Gmailガイドライン改定!6月までに企業が設定しなければいけないポイントを解説
サービス紹介
2024.05.30
こんにちは、顧客サービス部の大原です。
今回は2023年に発表されましたGmailのガイドラインについて解説いたします。
目次
Gmailガイドラインの改定内容
2023年の10月頃にGoogleからGmailガイドラインの改定を行うことを発表いたしました。
内容としては主に
- Gmail宛の送信者
- メール配信サービス
が対象となっております。
今回は主に送信者を対象としているものについて解説します。
Gmail宛の送信者に必要な要件
送信者として必要な設定は以下の3つです。
- SPF・DKIM・DMARCの設定
- Gmailを送信元として設定しない
- 迷惑メール率を0.3以下にする
SPF・DKIM・DMARCの必須化
SPF・DKIM・DMARCといったメール送信ドメイン認証の設定が必須となりました。
一日5000通以下の場合はSPFかDKIMのどちらかを
それ以上の場合は両方を設定する必要がございます。
メール送信ドメイン認証についてはこちら!
メールのセキュリティ対策!メール送信ドメイン認証(SPF・DKIM・DMARC)のご紹介
Gmailを送信元として設定しない
XXXX@gmailを送信元として大量のメールを送信すると迷惑メールとして判定されるようになります。
そのため、大量にメールを送る際は独自ドメインからの送信が基本となります。
迷惑メール率を0.3%以下にする
ガイドライン改定により、Postmaster Toolsからドメインを定期的に監視され、迷惑メール率が0.3%以上になりますとメール送信に影響を及ぼします。
メール配信サービスに必要な要件
メール配信サービスについては上記の要件に加えて以下の項目が必要となります。
- 登録解除の容易化
- メール形式をRFC5322に準拠する
- PTRレコードの設定
- ACRヘッダーの設定
登録解除の容易化
受信者がメール配信の停止を簡単に解除できるようにする必要があります。
例としてはWebサイト等からメール配信の停止をユーザ側で行えるようにするといったものです。
メール形式をRFC5322に準拠する
RFC5322とは電子メール形式の定義です。
準拠することで異なるメールシステムやクライアント間の互換性の保証や
メールの信頼性を向上させます。
PTRレコードの設定
PTRレコードとは配信元サーバのIPアドレスとメール配信しているドメインの紐づけを行う設定です。
設定することで、メール送信ドメイン認証同様にどのサーバから送られているかの証明ができるようになります。
ARCヘッダーの設定
ARCヘッダーとはメールが転送・中継された際のSPF・DKIM・DMARC認証の結果を保持し、その情報をメールに追加するシステムです。
転送時にSPF・DKIM認証に失敗しても、ARCヘッダーの情報を基に認証を行い迷惑メールとして判定されるリスクを減らすことが出来ます。
ガイドラインの要件を満たさなかった場合どうなるのか
要件を満たさなかった場合は、メールが受信拒否される、または迷惑メールに振り分けられる可能性があります。
今は届いていても、Googleからは4月には受信拒否設定を行っていき、6月以降には要件を満たさない場合は受信拒否、またはエラーメールが届く可能性が高くなります。
そのため、今後Gmailアカウントとやり取りを行う際は要件を満たすことが必須になります。
実際のエラーメールの内容は以下の通りです。
This is the mail system at host XXXX.
I’m sorry to have to inform you that your message could not be delivered to
one or more recipients. It’s attached below.
For further assistance, please send mail to postmaster.
If you do so, please include this problem report. You can delete your own
text from the attached returned message.
The mail system
host mail.XXXXXXXX[XXX.XXX.XXX.XXX] said:
554 5.7.1 Service unavailable; Client host [XXX.XXX.XXX.XXX] blocked using
b.barracudacentral.org;
http://www.barracudanetworks.com/reputation/?pr=XXX.XXX.XXX.XXX
(inreply to RCPT TO command)
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最後に
今回はGmailのガイドライン変更について解説いたしました。
難しい内容も多かったかと思いますが、困ったときはぜひ弊社にご相談ください。
SPF・DKIM・DMARCの設定はもちろん、サーバの運用保守もお任せいただけます。