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新規格Wi-Fi7とは? Wi-Fi6との比較・メリットを徹底解説

サービス紹介

2024.01.10

こんにちは、顧客サービス部iSTAFF24グループの宮田です。
前回のブログでは、オフィスの無線化に最適なメッシュWi-Fiについてご紹介しました。
本日は、最近ようやく認可が下りた新規格であるWi-Fi7(IEEE 802.11be)についてご紹介いたします。

メッシュWi-Fi について詳しく知りたい方は、以下記事をご覧ください

【法人向け】メッシュWi-Fiとは?中継器との違いやメリット・デメリットを徹底解説

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Wi-Fi7 とは

Wi-Fi7 とは新たに登場した次世代の無線規格です。
正式名称は「IEEE 802.11be Extremely High Throughput (EHT)」で、Wi-Fi6やWi-Fi6eの後継となります。
今までの規格に比べて、超高速通信や通信の遅延や混雑への対応が期待されています。

 

Wi-Fi6、Wi-Fi6e との比較

Wi-Fi7とWi-Fi6、Wi-Fi6eでは何が違うか比較していきます。
各接続規格の規格が以下となっています。

Wi-Fi6 Wi-Fi6e Wi-Fi7
IEEE規格 802.11ax 802.11ax 802.11be
最大通信速度 9.6Gbps 9.6Gbps 46Gbps
周波数帯 2.4GHz / 5GHz 2.4GHz / 5GHz / 6GHz 2.4GHz / 5GHz / 6GHz
チャンネル幅 最大160MHz 最大160MHz 最大360MHz
アンテナ数 8×8 8×8 16×16
変調方式 1024-QAM sOFDMA 1024-QAM sOFDMA 4096-QAM OFDMA
その他 MLO対応

 

Wi-Fi7になることで、最大通信速度が4倍以上と大幅に増加しています。
また、帯域幅とアンテナ数が増加することで同時接続により強くなっています。

 

Wi-Fi7 の機能と利用するメリット

Wi-Fi7の機能について、またそれによりどのようなメリットがあるのかをご紹介いたします。

46Gbpsの超高速通信

Wi-Fi7では、最大通信速度(理論値)が46Gbpsとなっています。
Wi-Fi6は、最大通信速度が9.6Gbpsだったので、約4.8倍と大幅に向上しています。
46Gbpsと言っても理論値なので実際の仕様上でこの数値が出ることは概ねないですが、それでもかなり速いですね!

近年では、大容量ファイルのやり取りや4Kのストリーミングなど高負荷な通信を行う機会が増えているので、スムーズな通信を行えることでユーザがスムーズに様々にコンテンツを利用することができます。

46Gbpsの超高速通信

同時接続強化

Wi-Fi7ではチャンネル幅(帯域幅)が320MHzと、Wi-Fi6から2倍に拡張されています。
チャンネル幅が増加するという事は、道路の幅が広がるといったイメージです。
よって、一度に送受信できるデータが大幅に増加しているため、単に通信速度が向上するだけでなく、同時接続で多くの通信が発生した場合も安定した通信を行うことができます。

同時接続強化

また、Wi-Fi7ではアンテナの数が16×16(送受信それぞれ16本ずつ)となっています。
こちらもWi-Fi6に比べて2倍となっているため、従来の2倍近い通信が可能となっています。

これにより、複数端末での同時接続通信が快適に行えると言えます。

MLO機能で通信品質の大幅向上

Wi-Fi7では、MLO(Multi-link Operation)技術が採用されています。
MLOとは複数帯域の電波を同時に扱う技術です。

今までは、2.4GHz帯や5GHz帯といった帯域の1つにしか接続できませんでしたが、2.4GHz帯と5GHz帯と6GHz帯といった異なる帯域に同時接続して、それぞれの接続を併用したデータの送受信を行うことができるようになりました。
これにより高速通信を行えるだけでなく、100倍近く遅延時間が減少するといった低遅延でのネットワークを利用することが可能になっています。

異なる帯域へ同時接続

 

対応機器の販売

新しい規格が認可されたとなると、気になるのは新しい規格に対応している機器です。
実は既にいくつかのメーカでは対応機器が発表されています。

TP-Linkでは、メッシュに対応し、トライバンド(2.4GHz/5GHz/6GHz)を利用出来る「Deco BE85」と、クアッドバンド(2.4GHz/5GHz-1/5GHz-2/6GHz)を利用できる「Archer BE900」を発表しており、「Deco BE85」は既に発売されています。

NETGEARでは、トライバンド(2.4GHz/5GHz/6GHz)を利用出来る「Nighthawk RS700S」が発売されています。

 

また国内メーカでも、バッファローアイ・オー・データ機器エレコムが、商品の開発を発表しています。
バッファローが「近日登場」、アイ・オー・データ機器が「来春発売を目指す」、エレコムが「来春発売予定」と謳っているそうです。
発売が楽しみですね。

とはいえ、Wi-Fi7対応機器を導入したとしてもクライアント側の機器(PCやスマートフォンなど)もWi-Fi7に対応してなくては、意味がありません。
Wi-Fi7を実際に使うまでもうしばらく時間がかかりそうですね。

 

最後に

今回はWi-Fi7についてご紹介しました!
アイクラフトでは、クラウドサーバ・ネットワークの新規構築・移行・監視・運用保守まで幅広く行っております。
ネットワークに関する調査や構築など、是非お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人
宮田
アイクラフト株式会社
顧客サービス部 iSTAFF24Gr.

入社3年目の宮田です。
アイクラフトで駆け出しインフラ屋さんをやっています。
おおよそ月一のペースで、気になったインフラ系のあれこれをゆるーく紹介しています。

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