ブログ

これで快適!ネットワーク遅延の解消方法ご紹介

サービス紹介

2023.08.09

こんにちは、顧客サービス部iSTAFF24グループの宮田です。
本日は、最近お客様よりご相談をうけた「ネットワーク遅延の解消方法」についてご紹介いたします。

ネットワーク遅延とは

「ネットワーク遅延」とは、サービス利用時にネットワークが混雑することで動作が遅くなったり重くなったりすることです。
社内でネットワーク遅延が発生していると、仕事に大きな支障を出してしまうことも少なくありません。
そこで今回は、ネットワーク遅延の解消方法について実際の対応事例も含めてご紹介いたします。

 

遅延原因の特定

ネットワーク遅延が発生した場合、様々な原因が考えられます。
解決するためには、それらの中から原因を特定する必要があります。

遅延の様々な原因

まずは、よくある原因として挙げられるものをいくつか紹介したいと思います。

端末本体

PC等の端末が原因となるケースです。
特定の端末のみでネットワーク遅延が発生している場合、このケースが考えられます。
LANポートやWi-Fiカードが古く新しい企画に対応していない、OSが古い、ネットワーク遅延ではなく端末のスペックやアプリケーションの問題である、等が考えられます。

LANケーブル

LANケーブルが原因となるケースです。
見落とされがちですが、ケーブルが原因でネットワーク遅延が起こることもあります。
LANケーブルには規格が定められており、たとえ早い回線を解約していてもLANケーブルの規格が古いことで、通信速度が遅くなってしまう場合があります。

以下の表は、よく使われるLANケーブルの規格と通信速度、伝送帯域をまとめた表です。

規格 通信速度 伝送帯域
カテゴリー6A 10Gbps 500MHz
カテゴリー6 1Gbps 250MHz
カテゴリー5e 1Gbps 100MHz
カテゴリー5 100Mbps 100MHz

最近では、1Gbps回線を契約することが主流となってきているため、カテゴリ5を使用している場合はそこがボトルネックとなり、ネットワーク遅延につながるケースがあります。

ネットワーク機器

ネットワーク機器が原因となるケースです。
我々は、インターネットから端末までを繋ぐ様々なネットワーク機器を経由して通信を行っています。
それらのネットワーク機器に問題があると、ネットワーク遅延につながってしまう恐れがあります。

具体的に、以下のような場合があります。

  • 機器が古く、新しい規格に対応していない
  • アクセスポイントまでの距離が遠い
  • 設定が適切でない
  • ケーブルの繋ぎ方が適切でない

こちらもLANケーブルと同様に、1Gbpsの通信に対応していないものがボトルネックとなるケースがあります。
それ以外にも設定や繋ぎ方等が適切でない場合もあるので、専門の業者に依頼するのも良いかもしれません。

帯域の圧迫

帯域の圧迫が原因となるケースです。
大容量の資料をダウンロード、複数件同時にWebミーティングが行われているなど、一部のユーザが大量にトラフィックを消費することにより帯域が不足することで他のメンバーの利用に影響が出てしまう恐れがあります。
必要に応じて、帯域が不足しにくいようなネットワーク構築を行ったり、無駄な通信を減らすことで改善できるかもしれません。

回線

大元の回線が原因となるケースです。
回線が1Gbps対応ではなくADSL等の古い回線を使用していたり、プロパイダ側で障害が発生している、接続が不安定になっている等でもネットワーク遅延が発生してしまう可能性があります。
回線を変更したり、プロパイダに問い合わせる等の対策を講じることができます。

 

原因を特定するには

ネットワーク遅延の原因を特定するには、切り分けを行っていく必要があります。
自分だけネットワーク遅延が発生している場合は、端末や接続しているLANケーブルに原因がある可能性があるかもしれないですし、周りの席一帯だけだったり社内全体でネットワーク遅延が発生する場合は、ネットワーク機器や接続されているLANケーブル等に原因があるかもしれません。

その他にも、ネットワーク制御をしているネットワーク機器やサーバが存在していたり、トラフィックの分析が必要など、専門的な調査が必要な場合があります

 

アイクラフトの対応事例

実際にお客様の環境で行った調査について簡単にご紹介します。
今回調査した環境は以下のような構成となっています。

ネットワーク構成図

状況としては、ファイアウォール以下すべての端末でネットワーク遅延が発生しています。
そこで今回は、主にルータとファイアウォールを調査しました。

ファイアウォールとルータでは以下4つの調査を行いました。

  1. ネットワークを抑制させる設定があるかの確認
    結果⇒ネットワークを抑制させる設定は見受けられませんでした。
  2. ログの確認
    結果⇒ルータのログに回線との接続がうまくいっていないログを発見しました。
  3. 機器からインターネットへの通信速度を測定
    結果⇒想定される通信速度よりも遅い値が計測されました。
  4. ファイアウォールとルータ間の通信速度を測定
    結果⇒想定通りの通信速度が計測されました。

この結果より、ルータが回線とうまく接続出来ていない可能性が出てきました。

遅延原因の可能性がある箇所

 

解決に向けて

今回は回線との接続が不安定なことが原因の可能性があるので、ひとまず回線に再接続する意味も含めてルータの再起動を行いました。
その結果…
無事、回線速度が正常値まで回復しました!

調査中にボトルネックとなっているLANケーブルも発見したので、交換をお勧めしこの日は対応終了となりました。

 

最後に

今回はネットワーク遅延についてご紹介しました!
お客様の環境も正常な状態に復旧できたのでよかったです!


 

アイクラフトでは、オンプレミス・クラウド共にサーバ・ネットワークの新規構築・監視・運用保守を行っております
今回ご紹介させていただいた、ネットワーク関連も取り扱っておりますので調査や構築など、是非お気軽にご相談ください!

サーバー関連サービス

お問い合わせはこちら

 

この記事を書いた人
宮田
アイクラフト株式会社
顧客サービス部 iSTAFF24Gr.

入社3年目の宮田です。
アイクラフトで駆け出しインフラ屋さんをやっています。
おおよそ月一のペースで、気になったインフラ系のあれこれをゆるーく紹介しています。

サービス紹介の関連記事