スイッチってどう選ぶの?各スイッチの役割を解説
サービス紹介
2024.08.15
こんにちは、顧客サービス部iSTAFF24グループの宮田です。
本日は、オフィスに一つはあるであろうスイッチについてご紹介いたします。
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目次
スイッチとは
スイッチとは、複数のコンピューターやLANを接続する中継装置のことです。
この装置のおかげで、普段我々が利用しているコンピュータに適切に通信が振り分けられて、LAN環境が利用できるわけです。
そんなスイッチについて詳しく説明していきたいと思います。
スイッチの種類
ひとえにスイッチと言っても様々な種類もあります。
そのスイッチによって利用するシーンも異なりますので、種類ごとに詳しく説明していきます。
リピーターHUB
リピーターハブは、受信したデータを全てのポートに転送するリピーター機能を搭載したスイッチです。
この機器は、入力された電気信号をすべてのポートに伝えるため、複数の端末が同時にデータを送信しようとすると伝送路を共有していることから衝突が発生し、送信待機状態が発生してしまいます。
それがゆえに、バカハブ(制御されていない)なんて呼ばれており最近はほとんど姿を見なくなりました。
現在は次に紹介するスイッチングHUBに代替されています。
スイッチングHUB
スイッチングHUBは、受信したデータをMACアドレスをもとに判別し、データを転送する機能を搭載したスイッチです。
リピーターハブとは違い宛先判別ができるため、すべての端末に通信を転送する必要がなくネットワーク負荷が軽くなり、複数同時通信も可能です。
スイッチングHUBが流通し始めたころは価格の問題から導入が少ない時期もあったようですが、今では安価に手に入れることができるため、多くの企業などで気軽に導入されているのではないでしょうか。
L2スイッチ
L2スイッチとは、OSI参照モデルにおけるレイヤー2(データリンク層)レベルで働くスイッチのことです。
実は先ほど紹介したスイッチングHUBもこのL2スイッチに広義の意味で含まれます。
なぜ別々に紹介しているかというと、一般的にスイッチングHUBとして販売されている機器に比べて、L2スイッチとして販売されている機器の方が多くの機能が備わっていることhが多いからです。
主に以下のような機能が含まれていることが多いかと思います。
ループ防止
ループ防止は、ネットワーク上でループになるように配線されてしまいデータがネットワーク内を流れ続けてしまった際に、それらを遮断してくれるといった機能です。
ケーブルの差し替え等で簡単に起きてしまうことがありますので、嬉しい機能ですね。
最近では、スイッチングHUBにもこの機能が搭載されているものもありますね。
VLAN
VLANは、ネットワークを仮想的に分割する(Virtual LAN)機能です。
これにより、1台のL2スイッチで仮想的に複数台のL2スイッチがあるように振る舞わせることができ、ネットワークの分割を行うことができます。
ただ、分割したVLAN同士は別ネットワーク扱いとなるため、L2だけの機能だと通信を行うことが出来ず、L3の機能が必要となってきます。
トランクポート
トランクポートは、複数のVLANに所属しているポートのことです。
主にネットワーク機器同士の接続で使用されます。
VLANを切ると仮想的にネットワークが分割されてしまうため、本来だとVLANの数だけ上位ネットワーク機器へのケーブル接続が必要となりますが、トランクポートを用いることで1本の物理ケーブルで複数のVLAN通信を行うことができるのです。
リンクアグリゲーション
リンクアグリゲーションとは、複数の回線を仮想的に1本の論理回線とみなして扱う技術のことです。
1本のみの接続で通信を行う場合に比べ接続本数分の帯域が広がることに加えて、接続本数が多いことから物理ケーブルが故障してしまった際の耐障害性も高めることができます。
L3スイッチ
L3スイッチはOSI参照モデルにおけるレイヤー3(ネットワーク層)レベルで働くスイッチのことです。
先ほど紹介したL2スイッチの機能に加えて、レイヤー3の機能が追加されているイメージですね。
これによって、異なるネットワーク同士をつなぐことができます。
その異なるネットワーク同士の通信を可能にするのがルーティング機能です。
ルーティングとは、複数のネットワーク間をつなぐための経路を示すものです。
このルーティングがあることで、異なるネットワークへ迷わずに最適な経路でアクセスすることができるのです。
どんな時に使われるのか
スイッチをいくつか紹介しましたが、これらはどのような場面で使われているのでしょうか。
種類別で紹介していきます。
スイッチングHUB
スイッチングHUBは主に、LANケーブルを複数の端末に分配して接続したい際に用いられます。
これを用いることで、1本しかLANケーブルが伸びていない場合でも、複数の端末を有線LAN接続することができます。
具体的には、オフィスでいくつかデスクがまとめて並べられている(島)ところまで1本だけLANケーブルを伸ばしておいて、スイッチングHUBにて分配するという、いわゆる「島ハブ」という使い方が多いのではないかと思います。
L2スイッチ
L2スイッチは主に、ある程度まとまったネットワークの構成に利用されます。
具体的には、いくつかのフロアに分かれているオフィスの1フロア分のネットワークをそこから分配し、部署ごとにVLANを切る、のような使い方が挙げられるのではないかと思います。
L2スイッチはあくまで、同一ネットワーク内での通信を行う機器ですので、各端末への接続を行うために使用されることが多いのではないかと思います。
L3スイッチ
L3スイッチは主に、異なるネットワーク同士をつなぎ合わせるといった用途で利用されます。
具体的には、いくつかのフロアに分かれているオフィスの各フロアのL2をまとめるつなぎ合わせる役割を担わせる、のような使い方が挙げられるのではないかと思います。
各ネットワークを管理しているL2スイッチの上位で、各ネットワークの橋渡し役だったり管理だったりをしているイメージですね。
このほかにも、L4スイッチというレイヤー4(トランスポート層)で働く負荷分散などを目的としたスイッチなんてものもあったりします。
最後に
今回はスイッチについてご紹介しました!
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