ブログ

常時SSL化のメリット5選!SSL化する手順も合わせて解説

お役立ち情報

2023.06.12

近頃、個人情報保護の観点からWEBサイトのSSL化の依頼、相談が多く寄せられています。

SSL化を実施するだけで安心という訳ではありませんが、情報傍受の防止などに役にたちますので、最低限行っておくべき対策です。

本記事では

  • SSL化、常時SSL化がそもそも分からない
  • 常時SSL化にした際のメリットが知りたい
  • 具体的なSSL化の方法を知りたい

という方にむけて解説していきます。

弊社で実施しているSSL化に関する具体的な事例も紹介しますので、サイトのセキュリティ対策に役立ててください。

お問い合わせはこちら

SSL、常時SSLとは?

SSL、常時SSLとは?

SSLと常時SSL、HTTPSについて解説していきます。

SSLとは?:通信暗号化の仕組み

SSL(Secure Socket Layer)とはデータを暗号化して送受信する技術です。

この技術を利用することで、個人情報やクレジットカード情報など、盗聴されるリスクがある情報を安全に送受信でき、サイトの安全性を高めることができます。

SSLを利用したページでは、サイトURLが「HTTPS」と表示され、ユーザーも簡単に安全なサイトかどうかを見極められます。

一方で「HTTP」と表示されている場合はSSLを利用しておらず、情報が暗号化されていない状態です。

つまり、SSLは情報を安全に送受信する技術であり、その活用によりウェブサイトの安全性を高めることができます。

常時SSL化とは?:Webサイト全体をSSL化すること

常時SSL化とは、Webサイト全体がSSL(Secure Socket Layer)により暗号化され、安全な通信が可能な状態を指します。

これにより、すべてのページのURLが「HTTPS」の表示になります。

常時SSL化によって、ユーザーは安心して情報の取得や送信を行うことができます。

企業のホームページやEコマースサイトでは、この安全性と信頼性が特に重要です。

ユーザーは自身の情報が安全である、信頼性の高いサイトを利用したいと考えているため、ビジネスでWebサイトを運営する場合、最低限の対策として、常時SSL化の実施は必須と言えます。

常時SSL化のメリット5選

常時SSL化のメリット5選

常時SSL化のメリットを5つ紹介します。

  • データの盗聴を防止できる
  • データの改ざんを防止できる
  • アクセス解析の精度が向上する
  • Webサイトが高速化する
  • googleからのサイト評価を高められる

常時SSL化はユーザーからの信頼を獲得できる以外にも、さまざまな面でサイト運営に有効です。

メリットを正しく把握することで、自社サイトの常時SSL化の必要性も深く理解できます。

データの盗聴を防止できる

常時SSL化をすることでデータの盗聴を防止することができます。

SSLによる暗号通信をサイト全体に施した状態が常時SSL化なので、サイト内での情報のやりとりが第三者に盗聴されにくい状態となります。

データの改ざんを防止できる

常時SSL化をしているサイトではデータ改ざんを防止できます。

理由としては、常時SSL化しているサイトでの通信では改ざん検知用のデータも同時に送信し、改ざんの有無を判断できるからです。

改ざん検知用データと受信データが同一であることが確認できれば、改ざんされた事実がないことを確かめられます。

アクセス解析の精度が向上する

常時SSL化には、アクセス解析の精度が向上するメリットもあります。

アクセス解析で利用することが多いGoogle Analyticsの機能として「リファラー」があります。

リファラーとは、自社サイトへの訪問者の参照先サイトを確認できる機能です。

常時SSL化されておらずHTTPの状態のサイトでは、HTTPSのサイトからユーザーが訪問した場合のリファラーデータを受け取れません。

現在、多くのサイトが常時SSL化していることを考慮すると、常時SSL化していない場合、アクセス解析のデータの信頼性が下がってしまいます。

より、精度の高いアナリティクスデータを得るためにも、常時SSL化は必要です。

Webサイトが高速化する

常時SSL化を施すことで、自社サイトの高速化が期待できます。

Web高速化プロトコルであるHTTP/2をHTTPSだけに対応させるとWebブラウザベンダーの多くが公言しており、HTTPのサイトでは高速化の恩恵を受けられないのです。

したがって、常時SSL化していないサイトと比較した場合、常時SSL化したサイトのほうが高速化しやすい状態となります。

【参考】HTTP vs HTTPS Test

Googleからのサイト評価を高められる

Googleが公式に優れたユーザーエクスペリエンスの提供、サイトセキュリティの向上のためにHTTPS、すなわち常時SSL化を推奨しています。

実際にグーグルは下記のようにGoogle検索セントラルで説明しています。

ユーザーとサイトのセキュリティ向上のために、ウェブサイトでは HTTP ではなく HTTPS の使用をおすすめします。HTTP を使用するサイトには、Chrome ブラウザで「安全でない」という表示が付く可能性があります。

引用:Google検索セントラル

Googleがサイトを評価する際に常時SSL化しているかどうかは、重要な項目であることがわかるのです。

サイト評価を高めることはSEOの観点でも重要になってくるため、常時SSL化は自社サイトの安全性を高めるだけでなく、閲覧数や売上にも寄与する場合があります。

常時SSL化をすべき理由とは?9割が導入済み?

常時SSL化をすべき理由とは?9割が導入済み?

Googleの透明性レポートでは、SSL化されたHTTPS通信の割合は95%まで上がってきています。(2023年5月14日時点)

Googleのレポート

つまり、SSL化は=安全なサイトという認識から、「SSL化されていて当たり前」という状態に変化してきています。

引用:Google「透明性レポート」

SSL化はあくまでも第三者によるデータの改ざんや、ドメインのなりすましを防ぐ手段となります。

つまり、常時SSL化はやっていて当然の対策なのです。

まだ未実施の場合は、次章の「常時SSL化の手順」を確認し、早急に対応してください。

常時SSL化する手順

常時SSL化する手順

常時SSL化する手順を解説します。

  • CSR作成
  • サーバ証明書の取得申請
  • 審査や認証
  • サーバ証明書を導入

それぞれ解説していきます。

①CSR作成

CSRの作成から始めます。

CSRとは、証明書署名要求と呼ばれるもので、サーバ証明書発行の際に必要です。

Webサイトの情報、ディスティングイッシュネームなどを入力して生成できます。

ディスティングイッシュネームとは、Webサイトの運営団体に関わる情報のことで、証明書の発行の際に必要になります。

証明書に記載される情報なので間違いがないように注意しましょう。

②サーバ証明書の取得申請

CSRが作成できたら、サーバ証明書の取得申請を行います。

サーバ証明書とは、Webサイトの運営者の実在証明を行うものです。

認証局と呼ばれる組織が発行する必要があり、認証局はサーバ証明書を検証してWebサイトが認証局に認められていることをユーザーに伝えます。

サーバ証明書の発行には認証局が提供しているサービスを活用する必要があります。

以下の関連記事にて、証明書の種類について解説しています。
ぜひご覧ください。

【関連記事】ホームページのセキュリティは大丈夫?WebサイトのSSL化のご紹介

③審査や認証

サーバ認証の申し込みが完了したら、認証の手続きに進みます。

この際、ドメインの登録情報や電話による本人・運営者の実在確認が行われます。

審査項目の一部を下記に示しますので、ご確認ください。

  • ドメイン名使用権
  • 法的存在
  • 物理的存在
  • 事業の存在
  • 申請責任者

必要な審査は各証明書の種類によって異なりますが、上記の5種類は把握しておくとよいでしょう。

④サーバ証明書を導入

サーバ証明書の審査・認証が完了したら、Webサーバ上にサーバ証明書を設定します。

常時SSL化を実施するためには最低限のITリテラシーが必要です。

ここまでの手順で「難しい」と感じた場合は、アイクラフトまでご相談ください。

お問い合わせはこちら

アイクラフトのSSL化実施の事例

istaff

アイクラフトがSSL化に取り組んだ実例を紹介します。

・ある医療系会員組織

ある医療系会員組織のHPに対し、SSL化を行いました。

この団体のHPは当初、暗号化されておらず、iSTAFFのサービスを通して弊社に依頼があり、対応しました。

結果、サイトの安全性は大幅に向上しました。

・ある教育系組織

続いて、ある教育事業に取り組む団体の管理用WEBサイトの対応事例です。

こちらも先ほどと同様、SSL化されておらず、依頼があって対応を行いました。

・上記とは別の医療系会員組織

こちらは、WEBアプリケーションサイトに対しSSL化を行いました。

サイトのリプレイスが行われるタイミングでの依頼でした。

・某職能会員組織

某職能会員組織のWebアプリケーションサイトでは、通信規格変更を行いました。

具体的には、SSLとTLS1.0を無効化し、TLS2.0を有効化するという作業を行いました。

 

これらのSSL化の作業を行う際、特別なツールを使用することはほとんどありません。

主な作業は、証明書の取得と適用、そしてwebサーバの設定変更です。

使用するツールとしては、Webサーバ(Apache、Nginx、llS)やSSHターミナル(TeraTerm等)があります。

無料で取得できるSSL証明書、例えばLet’s Encryptを使用する際は、certbotというツールを使います。

certbotは証明書の発行を行える非常に便利なツールです。

まとめ:常時SSL化はサイトの信頼性を高めるために必要

サイトの安全性を担保するという意味合いでは常時SSL化だけでは不十分ですが、最低限の対策として現在では導入が必須の項目です。

本記事で紹介した下記のようなメリットが常時SSL化にはあります。

  • データの盗聴を防止できる
  • データの改ざんを防止できる
  • アクセス解析の精度が向上する
  • Webサイトが高速化する
  • googleからのサイト評価を高められる

SSL化のための作業は複雑な工程を踏む必要があります。

そのため、不安な場合はぜひアイクラフトにご相談ください。

お問い合わせはこちら

お役立ち情報の関連記事