中小企業が抱えるIT化の課題は?IT化を成功させるメリットやポイントを紹介
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2023.03.30
IT人材が潤沢ではない中小企業では「IT化に向けた取り組みを実行したくても、思うように進められない」と考えている担当者も多いのではないでしょうか?
中小企業のIT化が問題として顕在化した背景には、コロナ禍で拡大したIT化のニーズに、従来から問題視されていたIT人材不足の問題が重なったことが大きいでしょう。
本記事では、中小企業が抱えるIT化の課題や業界全体の現状を紹介し、IT化を実現する具体的なメリットや成功に導くためのポイントを解説します。
IT化に向けた課題を確認して、中小企業のIT化につなげていきたい方は参考にしてください。
目次
中小企業が抱えるIT化の課題とは?
中小企業が抱えるIT化に向けた課題を率先して解決できるIT人材は、社会全体で不足しています。
また、中小企業ではITツールの導入が進んでいない会社が多く、IT化を急ピッチで進めたくても、なかなか実行できない企業も増えつつある現状があるのです。
この章では、そんな中小企業が置かれている現状について紹介します。
情シスが抱えている課題については、以下の記事を参考にしてください。
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日本社会全体で人材不足が深刻化している
日本社会全体で見ると、IT人材の不足が深刻化しています。
株式会社 帝国データバンクが2022年9月に公表した『人手不足に対する企業の動向調査』によれば、人手不足と感じている企業は、コロナ禍以降(2020年4月以降)で最高水準を記録しました。
具体的には、正社員で50.1%、非正規社員で30.4%の割合が人手不足になっており、中でも情報サービス産業では、正社員の不足割合は71.3%となっています。
IT化を推進しようとしても、IT人材が社会全体で不足しており、社内で人材を雇用するにも時間とコストがかかるので、IT化が進められないという現状があるのです。
出典:株式会社 帝国データバンク『人手不足に対する企業の動向調査』
コロナ禍の影響でITツールの需要が高まっている
企業サイドではコロナ禍を契機として、テレワークの需要が高まっている現状があります。
経済産業省が実施した『中小企業のデジタル化に向けて』の調査によれば、新型コロナウイルスが本格的に流行しはじめた2020年3月と流行後の5・6月期を比較すると、中小企業におけるテレワークの需要は、以下の表にあるように急増しました。
従業員数 | 2020年3月 | 2020年5・6月 | 増加幅 |
〜30人 | 12.3% | 45.0% | 32.7% |
30人〜50人 | 17.6% | 63.2% | 45.6% |
50人〜100人 | 25.0% | 64.4% | 39.4% |
100人〜300人 | 32.2% | 77.0% | 44.8% |
300人 | 57.1% | 90.0% | 32.9% |
出典:経済産業省『中小企業のデジタル化に向けて』
このように、コロナ禍を契機として、テレワークの需要、およびITツールの需要が高まったことを示しており、IT化に向けた施策が急務であることを意味しています。
中小企業ほどITツールの導入率は低い
IT化ツールの導入や活用の重要性が認識されている一方で、中小企業におけるITの導入率は、以前として低い傾向にあります。
商工中金が実施した『中小企業のIT導入・活用状況に関する調査』によれば、従業員数が301人以上の大規模な企業はITの導入率が85%であったのに対して、31人から50人の企業では58.7%にとどまりました。
また、従業員が5人以下の企業に至ってはITの導入率が39.9%であり、規模が小さい中小企業ほど、ITツールを導入できていない現状がわかります。
このように、需要が高まっているITツールですが、規模が小さい企業ではIT化する人材的・金銭的な余裕がなく、思うようにITが進められない現状があるのでしょう。
出典:商工中金『中小企業のIT導入・活用状況に関する調査』
中小企業がIT化するメリット
中小企業がIT化するメリットには、生産性向上や従業員の負担軽減、企業人気のイメージアップなどが挙げられます。
この章では、それぞれのメリットについて確認しましょう。
生産性を向上して売上・利益を増やせる
中小企業がIT化を推進するメリットは、業務の生産性が向上し、企業が利益の出る事業に注力できる環境づくりを実現しやすい点です。
経済産業省のデータによれば、生産性の高い企業ほど、設備投資やITへの投資が活発であることがわかります。
労働生産性(小売業) | 設備投資 | 情報処理・通信費 | 資本装備率(1人あたり) |
大企業平均以上 | 3億3,860万円 | 3,460万円 | 2,670万円 |
大企業平均以下 | 9,780万円 | 1,740万円 | 1,520万円 |
出典:経済産業省『中小企業のデジタル化に向けて』
また、2007年から2013年までの期間で一度も投資したことのない企業と投資してきた企業の経常利益率は、2013年の時点で前者が3.0%で、後者が3.8%と差が開いています。
IT化を含めた設備投資に積極的な企業ほど、業務の効率化や会社の売上アップなどの恩恵を受けていることがわかるでしょう。
利益向上と社員の負担軽減で企業の人気が高まる
中小企業で利益が向上することで、従業員の業務負担がへり、給料がアップするという好循環が起き、企業の人気が高まりやすい点もメリットです。
人材不足に苦しむ企業が多い中、いかに社会から注目される企業体制を目指せるかは企業にとって重要な課題です。
IT化の推進が、結果として企業人気を高められる可能性があるのはメリットでしょう。
人材不足の企業がIT化を成功させるためのポイント
人材不足の企業がIT化を成功させるためのポイントは、課題の見極めとIT化する業務の選定をすることです。
この章では、IT化を成功させるためのポイントを確認しましょう。
課題を明確化してツール・サービスを選択する
なぜIT化を進めるのか、IT化に向けた課題を明確化してから、ツール・サービスを選択しましょう。
企業によって、IT化を実行する目的や課題は異なります。
会社の売上をアップさせたいのか、業務の効率化を実現して働き方を改革したいのかで、実行すべきIT化の施策は異なります。
課題を解決するツールやサービスは何かという視点で、IT化の施策を考えましょう。
IT化を一歩一歩進めていくのがおすすめ
IT化を成功させるためには、企業がIT化を進める上での課題を定義し、それらの課題を解消するためのIT化に向けた施策を段階的に行うことがおすすめです。
たとえば、紙による業務管理をしていた会社が、いきなりクラウドシステムを導入するのは難しいですが、パソコンやタブレットを導入して、日常の業務に徐々にITツールを導入すれば、現場の社員もIT化に適応しやすいでしょう。
社会におけるIT化の流れに追いつこうとする姿勢は大切ですが、いくら便利なITシステムを導入しても、それを扱う企業側のITリテラシーが伴っていないと意味がありません。
まずは、可能範囲で機械化・IT化を検討し、段階的に歩みを進めていくべきでしょう。
DX化のメリットやデメリット、導入の流れについては、以下でも紹介しています。
【関連記事】企業が行うDX推進の目的とは?DX導入までの流れと事例を紹介!
中小企業のIT化を迷わず進めるならiSTAFF!
中小企業が抱えるIT化の課題は、人材不足と設備投資にお金を回せない点です。
弊社アイクラフト株式会社が提供する「iSTAFF(アイスタッフ)」のサービスでは、IT化に向けた施策の提案・実行を総合サポートしています。
ここでは、iSTAFFのサービスの魅力について見ていきましょう。
ITに関する課題を徹底的にサポート
iSTAFFのサービスでは、ITの専門技術者が社内業務のIT化を総合サポートします!
具体的には、以下のような業務をサポートしています。
- 古くなったパソコンを新しいパソコンに入れ替える際の提案
- ネットに接続できなくなった原因を解決する
- リモートワーク導入の方法をサポート
- 業務に最適なクラウドサービスを提案する
中小企業のITにまつわる業務を総合サポートしているので、ゼロからIT化を進めていこうと考えている企業でも、安心してサービスをご利用いただけます。
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iSTAFFは20年以上続く、老舗のIT業務サポートサービスです。
ユーザーから愛されて20年以上、毎年90%以上の企業にリピートされる満足度の高さも話題です。
経験豊富な技術者からIT化サポートを受けたいなら、iSTAFFを利用してみてはいかがでしょうか?
電話一本で現場に駆けつけるスピーディーさ
iSTAFFのサービスを利用している際に、IT業務で何かわからないことがあれば、電話を入れておよそ30分で技術者が訪問します。
まるで社内SEがいるような感覚で、気軽にサービスを利用できる点が魅力です。
中小企業が抱えるIT化の課題は?IT化を成功させるメリットやポイントを紹介:まとめ
この記事では、中小企業がIT化を進めるにあたっての課題や現状を確認した上で、IT化のメリットや成功に導くためのポイントについて解説しました。
中小企業がIT化を進めるためには、経験豊富な技術者からのアドバイスやサポートを受けられるiSTAFFのサービスを活用するのもおすすめです。
課題や導入すべきツール・システムを見極め、自社が求めている形でIT化を実現しましょう。